サクラソウのサンプリングに行きました
Blog 2025.04.22

学生二人と藤井でサクラソウのサンプリングに行きました.普段は研究室での実験や作業が多いのですが,このようにフィールドに出ると新しい発見がありますね.サクラソウは異形花型自家不和合性のモデル植物としてよく知られています.サクラソウには雌しべが短く雄しべが長いLong-styleの個体と,雌しべが長く雄しべが短いShort-styleの個体がいると言われています.これらの個体は性別のような関係で,タイプが違う個体の間では交雑ができますが,自分と同じタイプの別個体とは交雑ができず種ができません.花の形も違い,自家不和合性もある,ということで異形花型自家不和合性と呼ばれているのです.トップ写真はどちらかのタイプなのかわかりますか?ちなみにもうひとつのタイプはこちらです.

今回向かったサンプリング場所ではLタイプとSタイプ,両方が混在していました.これは,集団の中で一定の頻度で交雑が起こっていて,ある程度の遺伝的な多様性が保たれていることを意味します.今回,受け入れ施設のご厚意で,色々サンプリングすることができました.ありがとうございました!

